クララの八百八町: 808 Towns

驚愕するご飯

昨日ツィッターで紹介しましたので、詳細に紹介したいと思って・・・

もちろんドイツにもお米があります。（日本にもパンあるんでしょう？！）

といっても、ドイツ人はそれほどお米を食べません。栽培している訳でもありません。

スペインでは一年一人当たり10キロもなっているのに対して、ドイツ人は3.7キロしか食べないそうです。クレフト家ではお米がたくさん出るので、2.7キロは少ないと思って驚きました。

ちなみに、日本人は年間にお米約60キロを食べているそうです。 昭和40年ごろには一人当たりまだ111.7キロ食べたそうです。だけど、今現在では57キロしかないらしいです。一方、ドイツ人は一年でパン85キロを食べているようです。

ドイツ料理でお米の料理と言えば、チャーハンが多いです。肉や旬の野菜を入れて、中華鍋で温めて混ぜた料理はとても人気があります。子供には「鶏肉のフリッカセー」という食べ物は非常に人気があり、小学校の時に「思い出アルバム」を記入してくれたクラスメートの何人かはそこに「鶏肉のフリッカセー」を書いた覚えがあります。

そして、甘いご飯も食べます。日本人はドイツ料理で一番恐怖心を抱いているという食べ物です。

作り方は簡単です。牛乳で普通の白米を炊き、後にシナモンシュガーをふったり、ベリーやりんごを乗せたりして食べます。日本人では妙な感じはするかもしれません。市販のいわゆる「ミュラのミルクライス」はどこのスーパーやサービスステーションのコンビにでもチョコレートつき、りんごシナモン味などなど売っていますから、ドイツ旅行に行けば、一回食べて面白いかもしれません。ドイツだけではなく、フランスとイギリスにも買った事はあります。（警告：市販のMüllers Milchreisは、自炊のものより何百倍もまずいです。）

　一回友達のイベントに簡単なドイツ料理を紹介するように頼まれ、ミルクライスを焼いて持って行った事があります。そこで、子供を泣かせたことはありました。それは、私の顔を見て怖かったか、ミルクライスがまずかったかわか らないけどね･･･　両方かもしれませんね。 （同時に「おかわり、おかわり」と頼んでくれた子もいたからまだ良かったです。）

挑戦してみたい方は、是非、このレシピで食べてみて下さい。

ミルクライルス (Milchreis)
材料:　白米、牛乳、シナモンシュガー（シナモンとグラニュー糖をお好みの量で混ぜて出来上がり）、又はフルーツ
① 白米は牛乳の中で炊きます。（お米は柔らかくなるように、割合は適量。）
② 炊き上がったご飯にシナモンシュガーをふって、又はフルーツを乗せます。出来上がり！

牛乳を嫌がる子供に食べさせても良いかもしれません。うちの祖父はプラムのムースを載せて食べました。（スパゲッティにも載せましたので、単なるプラムフェチだったかもしれません？）

いつも読んで頂いている皆様へのプレゼント： クララの心を♪

ほとんどのドイツの家庭にはハート型ワッフル焼き器があると断言して、反論するドイツ人は多分いないと思います。バレンタインに是非試してもらいたいですけど、まずワッフル焼き器が必要ですね・・・

再現したい方は:

無塩バター　125ｇ
砂糖　75ｇ
塩　少々
卵　4個
小麦粉　250 g
生クリーム　250cc
牛乳 175cc

バターを溶かし、砂糖、塩、卵を混ぜ、クリーム状にする。小麦粉、牛乳と生クリームを混ぜる。ワッフル焼き器で焼く。出来上がり♪　簡単でしょう。子供の時に、ワッフル一つ一つが出来上がる時にピーとなる事を楽しみにしていました。ああ、懐かしい。ワッフルの会をやろうかな。

ああ、でも再現するのに、ワッフルメーカーが必要ですね。ここで買います。たった2980円♪

カレーソーセージの礼賛

ドイツの屋台の食べ物で二位を占めているのは、Currywurst、カレーソーセージです。カレーソーセージを聞くと、「はっ？なに？」と思う人は多いと思います。もともとカレーはドイツの香辛料ではないし、いったいどうしてドイツ人は愛食のソーセージに辛いカレーを振るのでしょうかと不思議に思うに違いありません。
カレーといっても、辛くはないです。かけるケチャップもだいたい甘い方ですけど、その上にカレー粉をふりますので、カレーソーセージと呼ばれています。

カレーソーセージはとても美味しいソーセージで、作り方もとても簡単です。

①    ソーセージ（理想はチューリンガー・ソーセージ）を焼いてから、小さく（6、8等分に）切ります。
②    その上にケチャップをかけます。（ヘラ・スパイス・ジャパンのグルメカレーケチャップが一番おいしい！祖母二人とも、ずっとこのケッチャップでした。）
③    さらにその上に、カレー粉をかけます。
④    出来上がり！

簡単でしょう!!　是非、上にリンクされたケチャップを試し下さい。

そのカレーソーセージについては、小説まで書かれています。なんと、日本語にも訳されたウーヴェ・ティム氏の「カレーソーセージをめぐるレーナの物語」です。
ハンブルク出身の作者ティム氏はカレーソーセージの誕生地がハンブルクだと主張しています。一方、、ベルリンの人はカレーソーセージがベルリンで発明されたと主張して、両市は争っています。ベルリンではヘルタ・ホイワーという女性は1949年9月4日にカレーソーセージを発明して、特許までとったそうです。Münchener Patentamt Nummer 721319だって！（しかし、日付まで！すげえ！）

私はどちらの町の出身ではないですから、どこの見方にもなりたくないですけど、ハンブルクっ子の味覚の方は敏感で優美であるため、色々な文化（ドイツ、フランス、ポーランド）が混ざっているベルリンなのではないかなと気がします。

もちろん、ドイツの屋台にはカレーソーセージの他にも焼きソーセージ、ケバブ、ポテトフライ、プレッツェルなど色々があって、どこの町でも美味しそうな匂いを漂わせています。ドイツに行く際は、こういう屋台を見かけたら、迷わずに食べてみよう！
お腹が空いた時や、レストランに入ってメニューから選ぶ事が面倒臭ければ、カレーソーセージの屋台は助かります。例に並んで、指をさして。いくつ欲しいか、手で伝えれば，後で「Bitte（ビッテ）！」と言えば、大丈夫でしょう。
ベルリンで一番有名なカレーソーセージ屋台はKonnopke（コノプケ）です。ベルリンに住んでいる友達の誰に聞いても、皆「一番おいしいところ？コノプケに決まっているよ！当たり前」と答えます。

カレーソーセージはドイツの屋台に欠かせないものです。「カレーソーセージの礼賛」という歌まであります。

gehse inne stadt, wat macht dich da satt, 'ne currywurst
町に出掛けて、どうやって満腹になるの? カレーソーセージだぜ！
kommse vonne schicht, wat schönret gibt et nich, als wie currywurst
早番が終わって、何よりも美味しいのは、カレーソーセージだぜ！
mit pommes dabei、ach, dann gebense gleich zweimal currywurst
ポテトフライもつけよう、カレーソーセージ2本にしてよ!
Bisse richtig down, brauchse wat zu kaun, `ne currywurst
本当にウツになって、おなかがすいて、カレーソーセージだぜ！

ドイツにお越しの際、是非お試しください♪

カレーソーセージ (Currywurst) 

 

カレーソーセージを聞くと、「なに?」と思う人は少なくないと思います。もともとカレーはドイツの香辛料ではないし、いったいどうしてドイツ人は愛食のソーセージに辛いカレーを振るのでしょうか。

カレーといっても、辛くはないです。かけるケチャップもだいたい甘い方で，その上にカレーをふりますので、カレーソーセージと言います。何回も国際交流の祭りでカレーソーセージの屋台を出して経験があり、他の屋台より早く売り切れ、老若男女に人気があります。

作り方は非常に簡単です：

 

①    ソーセージ（理想はチューリンガー・ソーセージ）を焼いてから、小さく（6、8等分に）切ります。

②    その上にケチャップをかけます。（ヘラ社のカレー味ケチャップが一番おいしい！ Hanshohlweck.deまでご覧ください）

③    さらにその上に、カレー粉をかけます。

④    出来上がり！簡単でしょう。

 

カレーソーセージはドイツの屋台に欠かせないものです。「カレーソーセージの礼賛」という歌は以前に紹介しました。

もちろん、ドイツの屋台にはカレーソーセージの他にも焼きソーセージ、ケバブ、ポテトフライ、プレッツェルなど色々があって、どこの町でも美味しそうな匂いを漂わせています。ドイツに行く際は、こういう屋台を見かけたら、迷わずに食べてみよう!

これが本場の味です。

私自身もこの屋台は大好きで、小腹が空いた時や、レストランに入ってメニューから選ぶ事が面倒臭ければ、これらのファーストフードは助かります。例に並んで，指をさして，いくつ欲しいか，手で伝えれば，後で「Bitte!」で大丈夫。

そして初夏になると、人は庭、バルコニー、ベランダや近くの公園でバーベキューの匂いがいたるところから漂ってきます。普段は奥さんに料理を任せる男性でも、バーベキューの時期はエプロンをつけて、腕を振るいます。「バーベキューはMännersache（男がするもの）だから」という人もいます。

ドイツ人の友達がいれば、参加してはいかがですか。皆で楽しく食べたり、しゃべったりして、ドイツ人の夏に欠かせないものを経験しましょう。

ベルリンならはティーアガーテンという巨大な公園にいっていけば、町中の人がそこで集まって、バーベーキューをやることが見えます。誘われるかな？

ドイツの主婦は大変！ クリスマスに向けての準備！ （といっても、おせち料理の準備も大変のようです）

どこかの主婦向け週刊誌でみつけたリスト、「奥様、クリスマスに向けての準備！」、を訳してみました。知りたいレシピがございましたら、コメントしてください。ほとんど和訳しましたから♪

「食べたい!」とおっしゃる男性の読者は・・・そうですね、やはり準備も必要ですから、一年の交際期間を経てから、作ります。

さて、リストですね。

4週間前
シュト―レンやフルーツケーキ（スパイスを効かせるため）
3～4週間前
スパイス入りの「混ぜ生地」 で出来ている菓子、蜂蜜ケーキ、プリンテン、ペッパーナッツ、ブラウンケーキ （スパイスを効かせるため）
「混ぜ生地」でできているクッキー（すぐ食べても、4週間後に食べても美味しい）
「捏ね生地」 でできているお菓子
3週間前
生卵を使っていない砂糖菓子類やプラリネ類
2週間前
ジャム入りの菓子やしっとりした菓子（シナモン星、レーブクーヘンなど）
1～2週間前
マクローネなどの卵黄が使われているお菓子（出来上がり次第箱にいれる）
生卵を使っている砂糖菓子類やプラリネ類
1週間前まで
「混ぜ生地」を使う大きなお子（スパイスは2日ぐらい効かせないといけない）
3～4日前
「混ぜ生地」を使う小さい菓子、あるいはジャム入りの菓子。バッタークッキー、バニラキップファール、ハイデザンドなど
2～3日前
寝かせたり、冷やさないといけないケーキ
ケーキの生地
2日前、当日
ケーキを完成させる

独逸麺麭検証会之図 （簡単にいうと、都内のドイツパン屋さんを検証して、地図にまとめました）

さて、四軒しか回れなかった、ドイツパン検証会のことですが、地図も作りました。ご自宅の近くになくても、職場の近くにはあるかもしれません。そして、もちろん、ファックスやインターネットで注文できるパン屋もたくさんあります。

より大きな地図で ドイツパン屋検証会 を表示

赤いピンは未検証です。このうち言ってみようと思います。

Guten Appetit!

ドイツパン検証会、その四： 大岡山のショーマッカー

アルファベット順で行ったドイツパン屋検証会で、Freundlieb, Himmel、Lindeの最後はSchomaker（ショーマッカー）です。なんと、ヒンメルの近所の大岡山にある、とても小さなお店です。
ここを一人で仕切っているのは清水さんという若い店主、立派なパン職人です。ショーマッカーの店内は小さくて、店主は全て一人で仕切っているのに、品揃いはとても豊富である。二人とも特に気に入ったのは、清水さんとの会話です。

日本の接客の多くは、マニュアル通りですね。それが悪い訳ではありません。逆に、マニュアル化されていない独逸では、店員の機嫌が悪い時に悪いサービス、店員の機嫌が良い時によいサービスがあるのがダメですね、。

しかし、ドイツのパン屋は社交の場でもあります。朝にパン屋さんによって、ロールパンを買って、

「お宅の息子の進学は？あら、大変！いやな担任に当たったわね。」 

「シュミットさんは新しい車を買ったんですってね。また！」 

「ユリアちゃん、これ、新しいパンピース？とてもかわいいよ。」

と、少し立ち話をしてからまた帰ります。

例えば、私が5歳に、幼稚園の友達と三人で近所のパン屋に入って、そこで

「大きくなったら、何になりたい？」と聞かれました。

セーレン君が「僕は百姓だよ。」

私が大きい声で、「私は小学校の先生になるよ。」と

それから、カトリーンちゃんが「わたしはお姫様になる！」と宣言していました。

その話を高校卒業あたりにパン屋さんの奥さんは「高校卒業するんだね。あなた、昔先生になりたかったんだよね。進学は？あらまあ、日本語？」という会話を交わしました。

それぐらい近所付き合いをしますね。（ちなみに、セーレン君は今、ＩＴ専門家、カトリーンちゃんは言語治療士で、私は通訳になりました。運命のいたずら？）
とにかく、こういったおしゃべりはドイツととても似ていて、ショーマッカーの近所に住めたらいいなぁとつい思うようになります。

清水さんのドイツショーマッカー本店のArbeitszeugnis（勤務証明書）も壁に飾ってあって、向こうのマイスターにとても高く評価されていることが分かります。（それは、ドイツ語が出来れば分かるんですね。日本語で書かれていることは当然ありません。）

それから、小さい店内はすっきりしています。余計な飾りがありません。棚にはパンだけではなく、ドイツのどこの子供も愛するチョコレートジャムのヌテラも売られ、さりげなく、ドイツの絵本も料理本もおいてあります。子供の時に耽読した「ぼくら　さんびき　ぼうけんたい」が置いてあって、ドイツ人の（少なくとも、私の）心は奪われますね。それから、気になるのは『東ドイツの料理』という本です。

「見て！そんな、ドイツでもみたことはなかったよ。」とサンドラさんがコメントします。

確かにそう、店主の目が高い！

それから、プレッツェルもライ麦パンも味はとてもよかった。四軒もまわって、すべての店でライ麦のパンを購入して、正直いまだに残っています。毎朝少し切って食べては夜また少し切って食べる。自働的に、ヒンメルとフロイントリーブのパンを最初に食べました。なぜなら、スライスに切られて売られていたからです。すでに切ってあると、長く持たないんですね。リンデとショーマッカーはパン丸ごとで売られて、自分で切ります。そこでなんと、味は今まで、二週間経ってもまだかなり良いですよ。

パンを食べさせた八人のドイツ人は、購入後2日が経て、

「これ、いつ買ったの？二日前？あ、納得行く、これ」

とショーマッカーのパンを噛みながら言った。

「俺ね、パンは二日たってもおいしくないとダメと思うんだよね。うちは4人家族だけど、長男は二歳で、次男は乳幼児だからね、そんな食べないでしょう。だから、このパンは完璧だよ。どこで買ったの？」

そこで、ショーマッカーでいうと、まだ知らなかったそうです。

清水さんは今、独逸学園の近くにも店を持っていて、ドイツ人のお客様は多くいておかしくありません。食べさせた人の何人かは「ああ、知っている。あそこは美味しいんだよね。一人でやって大変そうだけど、一人でこんなおいしいパンを作ってすごいんだよなぁ。」と全員ほめていました。

そして、ショーマッカーは総合評価で一位をとったのもおかしくありません。

もちろん、地方の方は、インターネットでも注文できます。是非ドイツ人が認めたこの味を！

ドイツ度 ：              ★★★★☆　（4.8点）
プレッツェルの味:    ★★★★☆　（4.8点）
ライ麦パンの味：　　 ★★★★☆　（4.5点）
品揃い：                ★★★★☆　（4.8点）
雰囲気：               ★★★★★　（5点満点）
サービス：             ★★★★★　（5点満点）
インテリア：           ★★★★☆（4.5点）
総合評価：            ★★★★☆　（4.7点　←最高点！）

ショーマッカー
東京都大田区北千束1-59-10　
Tel 03-3727-5201
営業時間　9:00～18:00
定休日: 月曜

神奈川県横浜市都筑区 茅ヶ崎南1-9-12
営業時間　11:00～17:00
定休日: 日曜、月曜

ドイツにバレンタインはないけど、これはやってもいい気がします。

そうそう、ドイツにバレンタインはないんですよ。奥さんに赤いバラぐらいあげるかな？パパがママにあげた覚えもなく、中学校・高校で何かもらったおぼえもありません。ただの２月の１４日です。

この間、ソニープラーザでこのクッキーレターを見つけてすぐに買ったんですよ。それなら、やってもいい気がします。クッキーにスタンプを押して、メッセージが入れられます。オリジナルクッキー出来上がり！

今年の２月１４日は特別な日だから・・・　何か考えてやりたいんですね。（皆が思う事ではありませんよ。個人的なアニバーサリーですよ。）

ソニープラザで購入される、地方の方は楽天でも買えます。（左の写真も楽天からとりました。失礼いたしました。）

是非お試しください！

私もおいしいクッキー焼きます！

ドイツパン検証会、その参： 吉祥寺のリンデ

アルファベット順で行くと、Freundlieb, Himmelの次はやはりLinde（リンデ）です。

リンデはサンロード商店街の左奥にある、私自身も何度かここでパンを買いました。何処に住んでいるかにもよるんですけれども、かなり遠いところ･･･
看板のLindeの書体からはとてもドイツらしい店です。そして、入りますと、その品揃いに圧倒されま
す！Mischbrot, Roggenbrot, Bauernbrot, Berliner Landbrot, Kartoffelbrot, Zwiebelbrot等々！写真で見るとわかりますが、普通にドイツのパン屋さんには負けません。（もちろん、Berliner Landbrot（ベルリン風の田舎パン）はベルリン以外にはあまりないけれども･･･）
それから、何より、リンデには飲食エリアもあります！この飲食エリアはあるからこそ、このパン巡業一日の最後の店にしました。コーヒー、プレッツェル、菓子パンを買って、上でおしゃべりします。禁煙でとても気持ちいいです♪ テーブルがみっしりと立てられ、少し狭くかんりられますけれども、壁はFachwerk風に設けられ、とても懐かしく感じています。（Fachwerkとはドイツ建築独自の木組みであって、「木組み街道」でさえあるんですよ。）
流れる音楽は賛美歌であるのは･･･少し雰囲気に合わないんですけれども、それがリンデ主義です。店主が信
仰深いクリスチャンのようで、店でもチラシや本を置いてあります。特に、客に改宗を進めることはありませんからご安心下さい。この度、取材した店にはきちんと自己紹介をして、ブログで書くつもりですと伝えましたが、リンデだけは驚かず、元気な声で「よろしくお願い致します。」と言われました。まあ、それは誰と話したということにもよるんですよね。取材に慣れていない店、それから、少し前からアルバイトをしている方とも話したかもしれませんね。

ちなみに、ライ麦パンを評価してもらうのに、今度八人の在日ドイツ人に食べさせてもらったのです。その中の２，３人かはリンデのライ麦パンを一口食べて、「これは吉祥寺のあの店でしょう！」と言ってくれたんですよ。食べ別けられるぐらい、東京のドイツ人にリンデの味はこんな知られているとはびっくりした！さすが！

私も吉祥寺に行く度に、リンデに行きます。かといっても、さほど吉祥寺に用がないんですよね。成蹊大学で通訳案内士試験 を受けた時、井の頭公園でデートをした時（案の定少し後ばらばら・・・ふられました）、バウスシアターで「ライブテープ」を見た時、「リンデ」という友達のところへ邪魔する前に差し入れを買ったりして･･･とかですね。この変に用があるついでは、必ずリンデに行きます。中央線に住んでいないとかなり不便な場所ですけど、この一年なかの芸能小劇場、中野ＺＥＲＯホールでの落語会も何回か行きましたので、その帰りも少し吉祥寺まで･･･
ヒンメルと同様にリンデでもファックスや電話での注文は出来ますので、地方の方でも是非！クララ一押しはロッゲンミッシュブロート、ロッゲンフォルコンブロート、それから菓子パンでアップルベルリーナとアメリカーナです♪　初デートでアップルベルリーナとアメリカーナを出してくれる男性、その場で結婚するかもしれない！

ご近所の方はもちろん、中央線沿いにいらっしゃる際、是非リンデへ行って見て下さい。

ドイツ度 ：              ★★★★　（4.25点）
プレッツェルの味:    ★★★★　（3.9点）
ライ麦パンの味：　　★★★★　（4.25点）
品揃い：               ★★★★★（4.95点）
雰囲気：              ★★★★　（4.25点）
サービス：            ★★★★☆（4.5点）
インテリア：          ★★★★☆（4.6点）
総合評価：          ★★★★　（4.3点）

リンデ
東京都武蔵野市吉祥寺本町1-11-27
TEL: 0422-23-1412
営業時間：午前10時～午後8時　
定休日：年中無休（除く年末年始）

ドイツパン検証会、その弐： 大岡山のベッカライ・ヒンメル

ドイツパン検証会会長、サンドラ・ヘフェリンと行く、検証会、その弐でございます。Freundliebの次は大岡山のベッかライ・ヒンメルになります。
前から、ツィッターで@himmelgeister（何という素敵なハンドルネーム）でフォローして、クリスマスに柚子のシュトーレンを出したことがかなり気になっていました。残念ながら、クリスマス前に行く時間もなく、今回サンドラさんと一緒にはじめて参りました。

さすがに、Himmel（空）で店名で、店の色もhimmelblau (スカイブルー)です。店の中に入っても、とてもかわい いインテリア！そして、店にはドイツお菓子だけではなく、日本の菓子パンもあります：
「日本のパンって、甘いよね。」
「そうね、日本は何でも甘い。りんごでさえ、酸っぱいのは全くないんですよね。」
「ああ、そうね。酸っぱいりんごが食べたいなぁ！食パンも甘いし、それから、メロンパン！あれはドイツだったら、『パン』と呼ばれる資格はないね。お菓子なんだよおね。」
「そうね、メロンパン、アンパン･･･まあ、和洋折衷でしょうけどね」
と、ドイツ人女性が論じる日本菓子パン。

しかし、だからと言って、ヒンメルは独逸らしくないと言っていませんよ。ヒンメルにはそういった甘いパンも置かれていますが、当然、ドイツのお菓子もたくさんあります！
「おぉ、みて！ドイツの「Schweineohr」とは「子豚の耳」と直訳している！いいね！」と私はけっこう気に入っています。
「Schweineohr? 聞いたことないね。」とどうやら、サンドラさんのミュンヘンではこの、巨大源氏パイの形をしているおやつはそう呼ばれていない･･･　私が生まれ育った地方の呼び方でしょうか。

ヒンメルは品揃いがかなり豊かで、しかもドイツで修業された店主もいて、ドイツパンにはかわいいドイツの国旗をさしています。解りやすいですね！
少しレジの方とおしゃべりして、取材日の翌日にちょうど開業三周年パーティーが開かれることを教えてもらいました。それだけではなく、誘って頂きました。パーティー当日は前約が入ってとても残念で、いけませんでしたが、誘われた事はとても嬉しかったです。なんて親切！
買いましたプレッツェルの生地は（私たちの厳しい基準で）少し甘すぎて、Laugenbrezelの食感と味はなかったですが、ヒンメルのパンはなかなか高評でした。（Laugenbrezelとは「小麦粉とイーストを原料とし、焼く前に数秒間水酸化ナトリウム水溶液（3－5％）つける。焼ける間に空気中の二酸化炭素と反応して炭酸ナトリウムと水に変化し、表面が特徴的な茶色になる。」と）

よく、自分好みのパンを日本人に食べさせるとお口に合わないようですが、「日本人の口に合うドイツパン」を求める方にはこのヒンメルをすすめします。それから、「おいしいお菓子！」を買って食べて帰りたい方にも是非！ま だまだ「子豚の耳」や「ベルリーナー」を購入して試食はしていないのですが、今度わざわざとヒンメルに足を運んで、子供の時に「豚の耳にチョコレートが付いたらどんなに面白い!」と想像しながら食べた『子豚の耳』を買って、大岡山に住んでいる友人のＨさんのご自宅に邪魔しようと思います。
ヒンメル以外、大田区でチョコレート付きの豚の耳をかじる機会はおそらくないでしょう?

ドイツパンは何種類かございます。
6種の穀物、ゼザミブロート、ロッゲンミッシュブロート、ゾンネンフォルコーン、フォルコーンが揃って、親切にスライスにきってあるビニール袋で買い求め出来ます。ドイツ人は台所にパンナイフがありますけれども、食パンを切るにはパンナイフがいらないというか、もともと切ってあって売られている食パンは多いですね。
それから、少しだけドイツパンを食べてみたいけど、どんなのが良いのかわからない方には、「ドイツパンハーフセット」がおすすめ。お試しセットでございます。
ケーキはシュトロイゼルクーヘンまであります！これは、私の得意ケーキで、友達の誕生日によく焼きます。
そして、ブロートヒェン（ロールパン）と朝食セットもあります。それもまたとてもドイツらしいですね。平日の朝はパンの切れにジャムを塗って、夜はスライスソーセージやチーズを乗せて食べるのが普通のドイツの食生活ですが、土日はかならずロールパンを食べます。しかも、それは焼きたてのロールパンではないといけないので、朝ご飯を食べる前にをパン屋まで走ります。多くは子供をおつかいでパン屋まで行かせます。

私も小学校3年生ぐらいから行かされましたね。地元のパン屋さんは朝6-7時から開店するので、パン屋さんは4時ぐらいからお仕事します。（豆腐屋さんと一緒ですね。小学校の同級生のパパはパン職人で、早起きが得意だったんだね･･･）　
この間見たドイツの刑事ドラマでも、死亡時刻が午前6時半～7時になっているケースで警部が厳しい声で

「貴方は土曜日の午前6時半どこにいたんですか。目撃人はいますか。」

と聞いて、容疑者が

「オレはパン屋の行列に並んで、近所の人とおしゃべりをしたんですよ。」

と主張しました。パン屋さんがアリバイ！

そこで、ヒンメルが朝7時から開店することは、本当にドイツらしいですよ。そんな店が存在していると、二人とも感激しました。大岡山が自宅に一番近い駅だったらいいのに、毎朝ここに来るのに！

大岡山の方、是非、朝に子供をおつかいに行かせて、または電車に乗る前にロールパンをお求め下さい。ただし、ドイツ人みたいに、電車で朝ごはんを食べるのはおすすめしません。

「ドイツ度」、「プレッツェルの味」、「サービス」、「雰囲気」、「インテリア」というカテゴリーで評価させていただきましたところ、ヒンメルは下記の通りです：

ドイツ度：★★★☆　（3.5点）　（ビニール袋使用、それから菓子パン類で減点）
プレッツェルの味：　★★　　（2点）
ライ麦パンの味：　★★★　（3.3点）
サービス： ★★★★★　　（4.8点、とても親切な対応！）
雰囲気：　★★★★☆　　（4.5点）
インテリア： ★★★★☆　　（4.5点！あのブルーはかわいかった！）
総合評価：　★★★★　（3.8点）

ベッカライ ヒンメル
東京都大田区北千束3-28-4
アンシャンテ岡山 1F
03-6431-0970
営業時間:　7:30～19:30
定休日：　火曜・年末年始・夏季

ドイツパン検証会、その壱：広尾の東京フロイントリーブ

回りました四軒のパン屋、ここでFreundlieb, Himmel, Linde, SchomakerというABC順で紹介したいと思います。そう、最初は広尾のフロイントリーブになります。
ドイツの大使館に一番近いドイツパン屋ということで、もちろん首都圏のドイツ人は皆知っています。何より、ドイツパン屋さんの老舗ですよ。40年前に設立され、今日にいたる！
一代目はドイツ人で、日本人の奥様で生まれた息子が二代目を継いでいた。1924（まり大正13年）にドイツ出身のハインリッヒ･フロインドリーブ氏は神戸で『神戸フロインドリーブ』というベーカリーを創って、そして、広尾の街角に佇むこの「広尾フロインドリーブ」が姉妹店です。常時に十何種類のパンと十何種類のドイツ菓子が置いて
あることで、当然ドイツ人の客さんも多いです。
広い店内でサンドラと私もパンをみてまわります。
「うわ、見て、こんなのもある！」
「あら、クラプッフェンもあるんだ。珍しい。」
「クラプフェン、なにそれ？」
「あれでしょう！みて！」とサンドラさんはある菓子を指差す。
「あれ？あれはベルリーナーというんだよ。書いているよ、カタカナで！あっ、そうっか、サンドラさん出身のミュンヘンの方言では･･･クラップフェンというんだ。」
と少し考えたら、フランケン地方出身の祖母も確かに、「クラップフェン」と呼んでいましたね。

（この間、そのベルリーナについて詳しく書きましたので、知りたい方は読んで下さい。）
と、突然、「うちベルリンでは、ちなみに、プッファンクーヘンというんですよ。つまり、パンケーキ！」とたまに隣に立っていた買い物客のドイツ人奥さんが突っ込みます。
リーブフロイントはこういう風にドイツ人が仲良くおしゃべりする店です。
それも、名前通りですね。『Lieb（リーブ）』は『優しい、親切、心のこもった』といって、『Freund（フロイント）』とはご存知の通り、『友達』です。つまり、40年前からドイツ人をホームシックさせているこの店は『ずっと昔からの良き友』ですね。（もちろん、フロイントリーブは初代店長の苗字ですけどね･･･）
さすがに老舗で、サービスもなんだか、今まで取材した和菓子の老舗に似ています。厳かなサービスという表現は少し変かもしれませんが、そういう感じです。貫禄、威厳はある店ですよ。
広尾の雰囲気にも非常に似合っています。ドイツ、チェコ、フィンランド、スイス等の大使館に、チェコセンター、山王ホテルがあって外国人でにぎわっているのに対して、古い商店街があって、大正７年に創業された風呂屋さん(！)もまだあります。シカダという大好きな地中海料理のおしゃれなレストランがある一方、小さな居酒屋もあります。フロインドリープがそっとはにかみながら広尾らしい和洋折衷な光を放ちながら、そびえ立っています。素晴らしい老舗です。
 店内に二代目の肖像もかざってあって、聞きますと、二代目がハーフですと。さすがに、ライターのサンドラさんですね、常に注意深く周辺を見ています。そして、「ハーフ」について数え切れない記事を書いたんですから、二代目がハーフということももちろん、すぐに目にとまります。親近感が沸いて、さっそくツーショットを撮りました。

「パンの色はいいね。プレッツェルも見た目から、『これだ!』と思った。さすがに、ここは一番おいしかった！」
「うん、色は良いね。どんな味なのか楽しみ！」
パンの種類もかなり多い：
ドイツらしいパン：ポンパニッケル、サワーライ、バイエルンブロート、ライブレッド、ソフトバイエルン（プレーン・クルミ）、カナッペ用パン、グラハム、軽いグラハム。それから、白パン：ハードトースト、角サンド、ウインナー（ドイツコッペ）、小トースト、大フレンチ、イ 
アリアン・小フレンチ、ケシ３ツあみパン、カナッペ用パン、ソフトトースト（バター入り）
ポンパニッケルは成城石井にも置いてある、しっとり感und歯ごたえのある真っ黒ライ麦パンです。成城  石井ではビニール詰めの輸入品だけど、ここでは焼きたてのポンパニッケルが買えます！すごい！

「ドイツ度」、「プレッツェルの味」、「サービス」、「雰囲気」、「インテリア」というカテゴリーで評価させていただきました。なんだか威厳のある店内と、老舗のサービスはとても気に入っています。大使館に近いこともとても良いけれども、午前、又はお昼に行く事をおすすめします。ライ麦パンが品切れでがっかり帰ってきたことは何回も経験しています。

ドイツ度：                ★★★★☆　（4.5点)
プレッツェルの味：    ★★★★★　（5点満点）
ライ麦パンの味：　    ★★★　（3.29点）
品揃い：                 ★★★★☆ (4.7点）
サービス：　            ★★★☆　(3.75点）
雰囲気：　              ★★★★　（4点）
インテリア：　          ★★★★☆ （4.75点）

総合評価：　           ★★★★ （3.8点）

東京フロインドリーブ
東京都渋谷区広尾5-1-23
TEL 　03-3473-2563
[平日]　9:00～19:00
[日祭]　9:00～18:00
定休日     水曜・第4木曜日

最寄り駅：　広尾　東京メトロ日比谷線　広尾駅　１、2番出口　徒歩3分
（恵比寿からも散歩できます。おすすめはシカダでランチを食べて、フロイントリーブでパンを食べて、恵比寿まで歩いて、あなろぐでお茶をして帰宅。最高の日曜日のデート♪なんてね。）