ツアー客の
ステラさんの紹介へ
天気予報では、雨は今日も降り続く見込みのため、このルートを選んだこともあります。
三ノ輪商店街は屋根がついて、(もちろん、商店街ですもの・・・) ゆっくりあっちこっちみることができ、一店一店に面白い発見が待っています。

「商店街」と聞くと、ひなびてきたシャッター商店街というイメージが深く記憶に刻まれている方は多いかもしれませんが、そうだと限らない。
しかも、外国人を東京案内するときに、商店街?
「ありえない」と思う方はたくさんいるかもしれません。(さすがに、お偉いさんを案内する際は、商店街はどうかとわたしも思います)
しかし、巨大なショッピングモールやスーパーに慣れているアメリカ人には商店街という概念は新鮮であるに違いありません。
会社の研修で来日する、それほど豊かな国ではない方は、家族合わせてが一ヶ月稼いだお金でも買えない品々がたくさんならんでいる銀座よりは、商店街は親近感が沸くこともあるのでは?
私ははじめて商店街に行った時は驚きました: 商店街では、五感が日本と衝突します。
限られた場所に店びっしりと色々な種の店が並んでいるからです:
スーパーマーケット、八百屋、レストラン、カフェ、喫茶店、居酒屋、パチンコ、床屋、郵便局、書店、薬局、精肉屋、煎餅屋、、ドライクリーニング、靴屋、酒屋、洋服店、コンビニ、交番、ゲームセンター、パン屋、判子屋・・・
このジョイフル三ノ輪には銭湯(!)さえあります!
しかも、屋根がついている長い道路に並んでいて、雨が降ってもゆっくり新鮮な空気の中で歩けます。(もちろん、戸越銀座とか、ついていない商店街もありますけど)
百貨店よりも多様性がある!と、私はすぐに気に入りました。
西欧のテレビでは、時折、日本のサービスについての番組も放送されていますけれ

ども、それは多く、百貨店でのサービスです。
つまり、日本のサービス=「堅苦しくお辞儀をする銀座の百貨店の制服をまとっているお姉さん」しか移っていないかもしれません。
もちろん、それはそれでとても素晴らしく、他の国に経験したことはないのですけれども、わたしは、商店街にきて、立ち話をする余裕がある店長を見て、すぐに親近感がわきました。さすがに、ここは「横の百貨店」と呼ばれています!
そして、五感の日本との正面衝突ですけれども、商店街のこっちに華やかな「感謝大売出し」の桃太郎旗で目くるめかれる。あっちに、ラーメン屋と手作りコロッケ、焼き鳥、焼き芋と様々な美味しそうなにおいが漂ってきて、自分は食べたばかりなのに、また食べたくなります。抽選会のガラガラを聞いて、「この音はなんだろう?」と思って近づきます。重いビニール袋を自転車のハンドルの左右にぶら下げて、バランスしながら、ゆっくりと自転車で回る奥様をみて、小学校時代の平均台を思い出します。どうしても駄菓子を買ってほしいと駄々をこねている坊やの大きな泣き声、かりかりとお煎餅を食べているおじさんの穏やかな顔、「いらっしゃい、いらっしゃい」と客に声をかけることに気合を入れている魚売り場のかっこいいお兄さん、レジの後ろにある居間でみのもんたの番組を見ているおばあちゃん・・・
こういう活気に満ちた商店街は、お分かりと思いますが、日本のマイクロコスモスです。日本全国の旅しなくていいです、日本の全てはここにあります。
はじめて商店街に足を踏む外国人にはおそらく頭の中に大きなハテナマークが浮かび、色々聞きたくなるでしょう。
私がはじめて日本に来たのは10年前以上のことですが、当時には、店の前にに立っている巨大なプラスチックの花束はパチンコ屋の新台入替を伝えるスタンド盛花だとも分かりませんでした。八百屋さんで、「この野菜は何ですか。」とヨーロッパでみたことのなかった野菜を不思議がって、ヨーロッパ人の目で巨大な梨と小さなキュウリは不思議で堪りませんでした。「ここで何をやっているかな?」と商店街のガラガラ抽選会も興味津々と観察していました。たぶん、日本に来て最初に覚えたクララの日本語は「いらっしゃいませ!」だったでしょう。
もちろん、ステラさんが内心に思っていることでは分かるわけないので、書けませんが、(時差ぼけの成果?)それほど感心していないなと一瞬思いました。
しかし、和菓子屋の前を通り過ぎると、時差ぼけが一度またたきをするうち吹き飛ばされたみたいで、ステラさんはしゃべりだす。
ヨーロッパで「甘いものはあまり好まない」と言われたことを覚えていたけれども、ステラさんは和菓子にも興味ないんだろうと思いました。
この商店街のどの和菓子屋さんに興味を持って、羊羹、餅、団子、大福、「なにこれ?!食べてみたい!」となんでもじろじろみている。
「・・・でも・・・食べたばっかりだし・・・ やめよう」と結局、通り過ぎます。
是非、お越しになっている外国人を商店街に連れて行って欲しいですね。
小さな商店街でも、様々な面白い発見ができて、楽しいですよ。
そして、ハテナマークを頭から追い出すのに、色々説明してあげないといけないでしょう。
ご参考に、gooの「行ってみたい東京都内の活気がある商店街ランキング」
1 アメヤ横丁
2 築地場外市場
3 かっぱ橋道具街
4 浅草仲見世商店街・浅草伝法院通り商店街
5 麻布十番商店街
6 吉祥寺サンロード商店街
7 下北沢商店街
8 神楽坂通り商店街
9 秋葉原電気街
10 巣鴨地蔵通り商店街
(ステラさんとは仲良くしゃべるんですけれども、商店街ツアーは特に、相手のこと良く分からなく、会話に詰まっている時に、おすすめ!)
Welcome to Japan’s horizontal department stores – with the friendliness
of a close neighbourhood on top of it, that’s a shōtengai for you