ゲイシャのイメージをぶっ壊し参拝!
Where every night is a hard day’s night
ツアー客のステラさんの紹介へ
日の光が垂れ込める雨雲を通して差してきそう見込みが全くなく、雨は傘を差すべきかどうか迷うぐらいしか降っていないような天気でカフェむぎわらを出ます。
次は近くにある浄閑寺へ!
以前に二回行った事はありますけれども、特別にガイドブックに乗っている訳ではありません。(ちなみに、三ノ輪は晴れた日に行ったことがありません。)
このお寺は、チェコセンター所長のホリーさんの話を聞いて知りました。ホリーさんは永井荷風が大好きで、このお寺の墓地に永井荷風の詩碑がおかれています。永井荷風と、この浄閑寺の話もしてくれました。
あいにく、今日は少しみぞれが降っていて、最適の天気ではないのだけれども、まあ、そういう天気に相応しい場所であろう。このお寺には寂しい歴史があるか らです。 三ノ輪駅周辺とは江戸時代の吉原に近いと以前に書きましたよね。 吉原は、江戸の遊郭です。遊郭?外国人では、この言葉は知らなくても、大人で芸者という言葉を聞いたことないのはいないでしょうけれども、まさか、日本に至る所に芸者と忍者がいると信じている人は居ないと、私は思います。
(私も顔を出させてもらっている)「日本人の知らない日本語」の登場人物に忍者大好きなスウェーデン人女性がいます。頑として、日本に忍者が存在すると信じています。正直言いますと、実際に、「忍者と芸者はまだいる」、「日本人の女性は皆芸者の格好している」と思う外国人は会ったことありません。一人も。日本はもちろんで、ヨーロッ パでも会っていません。 日本のイメージは西欧・中欧では、「高層ビル、満員電車、過労死、最先端の技術」の方が強いかもしれません。
ステラさんももちろん、小さい時から日本文化に心を惹かれていますため、そういった、甘美・理想化したイメージは持っていません。しかし、ステラサンと違って、日本文化に疎い方は、昔のことと知っていても、「花魁の世界」の甘美・理想化したイメージを持っているかもしれません。 確かに、「サユリ」というハリウッド映画や、安野モヨコの人気漫画を映画化した「さくらん」(蜷川実花監督)という映画も海外で紹介されたことから、「花魁の世界」は随分絢爛豪華と思われがちなのかもしれません。
そのイメージをぶっ壊すために、浄閑寺より相応しい場所はありません。 一見、普通のお寺だけれど、開基は明暦元年(1655)でかなり古い寺である。 吉原(今の山谷)から歩ける距離にあります。 その位置もあって、1855年の大地震の時に、身寄りのない大勢の女郎さんの屍体が門の中に投げ込まれ、葬られました。 そのことから、浄閑寺は「投げ込み寺」と「無縁寺」とも呼ばれています。
川柳に「生まれては、苦界 死しては、浄閑寺」(花叉花酔翁)に詠まれました。
英訳してみましたけれども、Born to lead the hard life of a prostitute, once dead - at Jokanji Temple.になるのでしょう?
ちなみに、ここに埋葬された遊女の数は2万人も(!)超え、その平均年齢は21.7歳もならなかったそうです。
そういうことを聞いて、女郎の職は絢爛豪華ではないことに納得しない人はいないでしょう。
境内に女郎さん炉慰霊する新吉原総霊塔もあります(上の写真!)。
墓の脇に立てる塔の形をした木片は何?と聞かれて、一緒に散歩していた友達がすばやく「Votivtafel」(ま
あ、奉納額みたいなもん?)と答えてくれた。
しかし、奉納額とがまた違う気がして、詳しく調べました。以下は日本語と英語にまとめてみました。
「あの木片は卒塔婆(そとば)といって、亡くなって人の霊に供え物をして、その冥福を祈るために文字を書きます。 最初は納骨の時にその卒塔婆が立てられる。その後は、法要を営む度に新しい卒塔婆と取り替えます。 書いてあるものは、宗派によって違いますけれども、戒名(死者につけられた名前)、帰依する仏の名と種子、その法要を司る十三仏の種子、五大の梵字等が書 かれる。 」
だそうです。英語で簡単に説明しますと:
The long wooden sticks you see on Japanese graveyards are called sotoba. The letters are written for each memorial service. The first one is put up when the ashes are being put into the tomb and then are changed again for each memorial service (49 days after the death and then again on other anniversaries) So new ones do not necessarily mean a new grave, some even leave them up permanently. What is written on the stick depends on the Buddhist denomination, but it might include such things as the posthumous Buddhist name.
ステラさんが喜んでくれているのは、墓地です。「日本にいる9日のためにね、『やりたいことのリスト』を作ったのですよ。墓地に行くこともその一つだったのです。
お寺はやはりヨーロッパにはなく、面白いものでしょう。もちろん、ステラさんはお友達に日光や鎌倉に連れられるでしょうけれども、山奥にあるお寺または巨 大な敷地に点在する厳かな建物はまた、浄閑寺がある三ノ輪と違います。マンション、電車の線路、一軒家に囲まれているお寺。おそらく、この周辺に散歩する としたら、まったく目立たないでしょう。
浄閑寺
東京都荒川区南千住2-1
三ノ輪の浄閑寺へまだ行ったことのない方は是非、下記のリンクをクリックください!
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追伸: 忍者の存在を信じている外国人は会ったことがなくても、日本人の女性は纏足してかわいそうと思っていたドイツ人は会ったことがありますけど・・・ 時代と国が違うよ!
長年東京に居住している人もこのお寺を知っている人はごくわずかなんでしょうね。
僕も東京生まれなのですが、このお寺のことは初めて知りました。
クララさんが都内の知られざるスポットを色々発掘・探訪されているので、休日のブラブラ歩きの参考になります。
余談だけど、日本女性は纏足ではないけど、足に合わない靴を履いて外反母趾で苦しむ方が多いんですよね。クララさんも足には気をつけてね。
あっ、ドイツは靴と足に関する研究の最先端を行く国の一つだから、「釈迦に説法」だったかあ。。。。。
投稿情報: KENCHAN | 2010/03/15 23:15