ツアー客、ニーナさんの紹介へ
さて、本日のシメとしては落語を見に行きました。
ニーナちゃんは子供が生まれていたら、色々なところにしばらく行けなくなります。(今日電話したところで、まだ生まれていないんですよ。もう、予定日すぎているかしら?)以前に書きました美術館はその一つでしょう。映画はいくらでもDVDで見えますけれども、ナマの舞台、歌舞伎、落語等はおそらく無理でしょう。
お寄席も多分無理だろう。(何年後に子供寄席がいいかもしれないね!)ということで、ニーナちゃんは落語が(テレビは別として)聞いたことないというので、すぐに決まりました。
アートフェア開催中のこの日にどこかに面白いものがないのかと探していたら、運がとてもよく、今まで数回ナマでみました兼好師匠も出るイベント(三遊亭王楽☆真打披露興行)を発見、即時に予約いたしました。
以前にもツィッターで書いたと思いますけれども、私はまだ落語歴が浅いです。通訳する時に、言葉がうまく出なかったりすることがあって、表現語彙(理解語彙、理解して聞き取れる、読み取れる単語に対して、実際にかけて、話せて使える単語のこと)が乏しく、「どうやってこの問題を克服すればいいのか?」と友達のマリコに相談していたら、「落語なんじゃない?」と教えて、少しだけ二人で行きました。(まだ神楽坂に赤城亭があった時・・・)
しかし本当にはまったのは、友達(それも来日歴半年、落語歴6年のオーストリア人)に紹介されたことです。
色々なmp3を送ってもらって、落語は楽しい上に、日本語の勉強にもなることはよく分かりました。
当然ですけれども、友達のお気に入りの落語家から入りました。
それは鈴々舎わか馬と三遊亭兼好であって、友達はウィーンでポッドキャスト寄席を聞いて気に入ったそうです。
「全く分からないかもしれません」とニーナちゃんは心配していたけれども、「でも、何でも経験だから、とにかく行こう♪」
最初は、ニーナちゃんの日本語は心配でした。確かに、二人とも何年前に日本語能力試験1級は合格したものの、落語が求める語彙は日本語能力試験と大きく違って、聴解力問題の内容も違うだろう。
そして、二人はいつもドイツ語で話していることから、お互いの日本語能力はあまり分からないのです。
でも、無用の心配でした。当然、「起請」という言葉は分からないけれども、簡単に「このキショウはラブレターだよ。」とささやくと、「三枚起請」も全く問題はなかったです。
(この言葉が知らない方もいらっしゃるかもしれない(同僚は「聞いたことない、知らない」という)ので、クララサービスで広辞苑ひいてみました:「夫婦の固めなど、神仏に誓って相互に取り交わす、固い約束の文書。」とのことです。)
しかし、一番驚いたのは、ニーナちゃんではなく、これから生まれるそのお嬢様のことです。赤ちゃんは観客の笑いに猛反応しました!
そして、ニーナちゃんが蹴られっぱなし、「こんなに蹴られたこと、しかも連続にね、はじめて!」と。
特に、瀧川鯉朝にもっとも反応がすごく、「あの子、わたしより分かっているかもしれないわ。」とニーナが仲入りで笑っています。
生の落語(特に鯉朝師匠の)は胎児に良いということが分かりました。本人のブログにもコメントを書きましたけれども、ネタになるといいですね。
(編集者の方もこの八百八町を読んで頂いているらしいですが、妊婦用の雑誌に、「胎児にモーツァルトではなく、落語を」というネタの記事を載せてはいかがでしょうか?
「落語が少子化に歯止め!」なんちゃってさぁ?) (ちなみに、京都では実際に「爆笑マタニティ倶楽部」というのがありますよ。
しかしニーナちゃんは非常に気に入ってくれたので、私も嬉しくなりました。
「日本のテレビドラマを見ると、『なんて日本人の演技は下手だ』とつい思いがちだけど、違うよね。出来る人は本当にデキルよね。」とニーナさんは舞台を見て感動する。
しかし、そんな演技は想像力の豊かな人を悩まされます。私は小さい頃から想像力が非常に豊かなんで、(グリム兄弟の)メルヘンを語ってもらった時から、怖がってよく眠られなかったですよ。今でも、その想像力に悩まされます。このツアーの日に、「犬の目」を聞いて、思わず手で目をふさいだりしてしまったよ。(目の前に怖いことは全くないのに・・・) 落語家はそれぐらいの演技力ですから・・・
日本語学習者であるわたしの友達は落語が好きかどうかについては、先日書きましたけれども、落語がはじめての外国人をお寄席に連れて行くと、演目が前もって分かってそれの予備学習ができることは一番ベストでしょう。または幅広く知られている話。(この間、古今亭志ん輔版の「マクベス」をみました。その題はちなみに 「小豆の仇討」と。(マクベスの)人物の多さで「全く分からなかったらどうしよう」と怖かったけれども、マクベスをウイキペディアで再読しておきました。(なつかしい、高2の英語の授業の想い出が・・・)
ところで、当日の演目は下記の通りでございます。
三遊亭きつつき: 新聞記事
三遊亭楽生: たらちね
瀧川鯉朝: 置泥/
夏泥
仲入り
三遊亭兼好: 犬の目
三遊亭王楽: 三枚起請
落語に縁がない日本の方もたくさんいらっしゃると思いますけれども、是非、行ってみてください。
最後になりますけれども、例のオーストリア人の友達には「落語散歩ツアー」を約束しました。まだ計画段階ですけれども、また是非このブログを読んで下さいね。(散歩のアイディアがございましたら、是非コメント、メール等ご連絡下さい!)
落語は行ったことある方、またちょっと行ってみたいと思う方は是非、下記のリンクをクリックください!
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落語は僕も大好きです!!
たまに祖母と一緒に行くのですが、ベテランの話術は凄いですね。引き込まれます。
お腹の赤ちゃんもきっと落語が好きなんでしょうね↑
投稿情報: 荻上(仮) | 2010/05/03 07:35