最初は、日暮里で待ち合わせします。
そうですよ、日暮里。
調べてみたら、ガイドブックでは、「成田エクスプレスの乗換駅」としてしか書いていませんが、私は好きですね。
ここには羽二重団子があるからです。
前に祝儀袋を買いましたいせ辰もそうですが、羽二重団子は東都のれん会のメンバーである。
東都のれん会はどういったあつまりかと言いますと、江戸時代や明治初期に創業された、100年以上も営業している老舗の会です。合計、グルメは12店、「食の銘菓」は26店、「暮らしの一品」は15軒です。
レストランではミシュラン星一つ、うなぎ蒲焼の竹葉亭、おなじみの上野精養軒もございまして、食の名店ではおなじみの千疋屋総本店、とらやが含まれています。
まだまだ自分も行ったことがない店がたくさん行って、これから一つずつ行ってみたいと思います♪
今日はなんと二店も行きます。
最初は、まだ10時半ですから、お茶をしようと思って、日暮里駅で約束しました。
「私、二年半も東京行ったりきたりしていましたけれども、ここは一度も降りたことはないんですよ。どういったところですか。」
とクリスティーナさんが語る。
「日暮里はね…、日暮里繊維街が一番イメージが強いかもしれないなぁ。布とか何か買いたいと思う時は、ここですよ。昔は「にいほり」、新しい堀と呼ばれていたけど、いつか、漢字が変わって「日暮里(日暮らしの里)」となった。つまり、「一日中過ごしても飽きない」ところですよ。まあ、今になって、渋谷とか巣鴨の方は人気が高いけどね… ああ、風俗店も少しあるけど。お寺も結構あるし、後、朝鮮学校もありますよね。駅前に観光料理、韓国食料店もけっこうありますよ。」
ゆっくりと日暮里の駅前ロータリーを通って、鶯谷方面に向かいます。グリーンティーは大好きなクリスティーナさんは羽二重団子に連れてきました。
店に入る時に、
「うわあ、この駅の近くにこんな素敵な店があるなんて!なんで、クララちゃんはそんなところ知っている?わたしはまず、日暮里で降りることは考えないから?」
さあ、よく分からないけど、なんでだろう?
きっと、夏目漱石の「吾輩は猫である」と読んで、羽二重団子に行きたくなりました。
「行きませう。上野にしますか。芋坂へ行って團子を食いましょうか。先生あすこの團子を食ったことがありますか。奥さん一辺行って食って御覧。柔らかくて安いです。酒も飲ませます。」と例によって秩序のない駄辯を揮っているうちに主人はもう帽子を被って沓脱へ下りる。
吾輩は又少々休養を要する。主人と多々良君が上野公園でどんな真似をして、芋坂で團子を幾皿食ったかその辺の逸事は探偵の必要もなし、又尾行する勇気もないからずっと略してその間休養せんければ成らん。
青空文庫の「吾輩は猫である」から
羽二重団子の時間がなんだか、外よりゆっくり流れている気がします。二人が話している声が異常にも大きく感じ、とても静かにお茶と団子を頂きたくなりますね。
羽二重団子を見つけた経緯はもはや覚えていませんけれども、皆様、是非、夏目漱石も楽しんだ味を頂きましょう。お土産にもどうぞ!
羽二重団子 本店
東京都荒川区東日暮里5-54-3
Tel 03-3891-2924
定休日 年中無休(12/30〜1/1を除く)
営業時間 9:00〜17:00
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