最近読んでいた本ですが…
「悪人」は何も期待せず読みました。確かに、横浜美術館で束芋の「悪人」を(上映気が壊れる前に)少し見て、本を買ったけれども、長い間置きっぱなしでした。「映画が上映される前に、読もう!」と思って、今までないスピードで読み終わった。今年、「告白」に続いて、日本語の小説で一番気に入った。
「鯨岩」は沖縄が舞台で、夏休みをとらなかった今日は、ちょうどよかった。沖縄の軍用地、黙認耕作地の軍用地料のことも大変勉強になりました。
「江戸のフーゾク万華鏡―吉原・四宿から夜鷹・陰間まで大江戸八百八町の性事情」という長いタイトルの本も読みました。なるほど、大変勉強になりました。次に、春風亭一之輔の「五人廻し」を楽しみにしています。小説は読み過ぎて、もっとノンフィクションが読みたくなりました!
そして、「とりあえず日本語で もしも…あなたが外国人と「日本語で話す」としたら」もノンフィクションですけどね。その書評はここまで。作者の荒川洋平からもブログへのコメントを頂いて、とても嬉しかったです!
「海月姫」は前から好きだったシリーズ。メガネを取ったら美人、少し変わった御曹司という一編古典的な少女漫画ですけれども、貧対富、都会対田舎の対立ではなく、オタク界対お洒落界でよみがえらせている・・・それがとても面白いんですよ。「SOIL」も昔から読んでいて、くっくりとしている絵とストーリーラインが気に行っている。「Charismaman」という英語の漫画は待望の再版が出て、即購入。日本でバカモテする白人男性を笑い物にするので、私が大好き。町を出て、母国でゼロモテするのに、日本で、王様気分で振る舞うやつらをみるとイヤイヤで仕方ない。同じように感じる方は、是非、ご一読下さい!
「Atonement」(邦題:『贖罪』)はずっと前から置かれてあって、今になって読めました。「真実」対「想像」といった壮大なテーマ、舞台が30年代のイギリスで、とても気に入りました。「Hotel World」(邦題:『ホテルワールド』)の舞台もイギリスです。一日で読み終わった、すばらしい作品です。様々な人が一つのホテルを中心に、様々な経験 と思いをしている話。構成がなんともいえなく、自分も小説書いたら、是非似たような構成で書きたいと思いました。
そして、ノンフィクションの部では、「Das Partei-Buch: Wie man in Deutschland eine Partei gründet und die Macht übernimmt」を読みました。ドイツの政治風刺専門雑誌が立ち上げた党の話で、気が向いたら、何カ月にわたって少しずつ読みました。日本で、「もう、日本の政治はダメ!」と言って、「竹島を韓国に挙げる。各小中学校の給食はマクドナルドに頼もう!高知県に米軍誘致!さいたま市をダムで囲んで、氾濫させよう!」という訳のわからないマニフェストをたて、政治のダメなところを強調するような党。Die Parteiのマニフェストはなんと、「ドイツを再び東西にわけよう。また壁を作ろう!」である。真顔で「一番セクシーな候補者!」と宣伝をかける。真顔でふざけている政治、日本にも必要だと気がします。
「The Men who Stare at Goats」(邦題:『実録・アメリカ超能力部隊』)で信じられない米軍の世界へ誘き出された。映画の「ヤギと男と男と壁と」も面白かった。好きな俳優ばかり!
「Nothing to Envy: Ordinary Lives in North Korea」は今年で(今まで)一番印象的なノンフィクションである。6人の脱北者の人生を描いた本で、いや、北朝鮮の食糧不足はそれまで長くて大変だったのは知らなかったです… ベルリンの壁が倒れて、北朝鮮には大きな影響を与えたんですね、ある意味… 北朝鮮について、もっと色々読んでみたいと思いました。今年度のSamuel Johnson賞を受賞されたこの本は、まだ和訳が出ていないのはとても残念です。韓国語が読める方は、「세상에 부럼 없어라」まで記者会見の資料があります。
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