ドイツのZeit誌で「Energiewende - Experiment Atomausstieg」(エネルギー転換 原子力撤廃という実験)という記事を読んで、かなり面白いと思っていたので、訳してみました。もちろん、私は日本語のネイティブではないから、変な表現もあるだろうけれども、まあ、おおよその事は読んでわかると思います。
エネルギー転換 原子力撤廃という実験
国民を操らず、国家は学習過程の一押しを加えないと(原子力撤廃は)成功しない。
原子力撤廃は議論の余地がある問題。 首相はエネルギー政策の方針を急変させた理由は選挙戦略であると多くの人が信じている。それに加えて、停電に対する恐怖、発電所は国家の命令でスイッチが切られる際に電灯が同時に消える恐怖。 クルト・ビーデンコップフ氏のような懐疑家はそれらの懸念を表明した。 エネルギー転換派政治家の技術楽観主義が実現されないとどうなる?国民はエネルギー転換を支持しないとどうなる。
ドイツの原子力時代を10年内に終わらせる計画の原則的な実現可能性は多数の調査で実証された。 フリードリッヒ・エベルト財団が資金を提供したポツダム研究所の調査によると、原子力撤廃による個人手製が受ける影響はごく僅かしけない。世帯が課せられる電気料金は主に税金、それから、電気網料金で定められているのがその理由である。 そのため、現原子力撤廃案を実行しますと、2015年では電気料金が21.7セント/kWhを超えないと当社の計算で分かった。2010年の秋に決められた原子力発電所の運転延期に比べて、平均世帯には0.5セント/kWh、つまり一ヶ月に1ユーロ45セントの追加負担になる。
格安電力料金の中間的値上げによって、産業の電気消費者の負担になるでしょう。ただ、産業界の消費者こそは長期的に再生可能資源の値下げ効果で利益を得る可能性はある。要するに、太陽や風で出来る電力は燃料費、CO2排出削減貢献証明書の購入費という維持費がない。 原子力撤廃は、2025年まで建設中の発電所の他に、8GWの化石燃料代用量の増築も伴う。当然、もっとも賢明な選択で、ガス火力発電所の増築も促進されるでしょう。 柔軟に使用されるだけではなく、資本の少ない市営等の小型電力会社もガス火力発電所が簡単に建てられ、その建設は電力会社の競争を促すことにもなるでしょう。ガス火力発電所の建設に的を絞った信用供与によって、国家はエネルギー転換を促進することが出来る。
エネルギー効率を向上させる計画が失敗に終わり、電力の需要が減らない場合には、エネルギー転換が水泡に帰する可能性もある。その場合は、格安電気料金は2020年当たりに10%を増加し、国民がエネルギー転換を支持しなくなる可能性もある。 それを回避するために、効率性に関する明確な目標は必要である。.その目標を達成しないといけない経済部門が多ければ多いほど、それらの目標は簡単に達成することが出来る。 気候保護については同じことは言えるでしょう。特に、熱及び建物部門は経費削減及び効率向上では高い潜在能力を持っている。そのために、その部門も国内排出権取引に加えられるべき。
同様に、ヨーロッパ全州に渡る再生可能エネルギー源の財政的支援は中間的に大事であるため、風力発電所は建設費が最も低い場所に建てられるべき。そのため、加盟国の財政的支援制度を一瞬で壊せず欧州全州に渡って、支援制度の調和方について、少なくとも調査を行うべき。 太陽光発電・風力発電で出来る電力は不安定であるため、エネルギー貯蔵への投資も必要である。 再生可能エネルギー資源から得られるメタン、つまり天然ガスも大いに期待できる選択肢である。エネルギー貯蔵は国家の研究政策の第一優先にするべきである。
再生可能エネルギー源で生産される電力の割合が増えるに連れて、電気市場は明らかにかわる。 電気市場での、新しい施設への投資の誘致は不十分であると恐れる方もいる。ここでは国家はその市場の新しい基本条件およびその枠組みを作る役割を果たしている。つまり、エネルギー転換は強い国家を要する。それから、国民の幅広い参加も必要である。「強い国家」と「国民の参加」という完全に折り合いの良くないペアは協力し合って、公共サービスの問題を長期的に解決することは今までなかった。
国家は市場が保証出来ない重大なリスクの保証とみている国民が増加する。だからといって、国民が国家に操られることを許し、はっきりしたことを知らせてない状態を許す事はない。そんなことを許さないため、はやくも、邪魔者とみなされる。与党が間違っていることは、この「実験」ということではない。間違っていることは、この実験を社会の学習過程として理解してはいないことである、。国民はその必要性を理解して、国民も以前より参加することができれば、電力網の増設は成功するでしょう。再生可能エネルギー増設の目標はどういった条件で満たされることができることは、国民も理解したいでしょう。そのため、工程と情報公開及び提供はエネルギー転換の成功に欠かせない。だからこそ、この「強い国家」は官治国家ではなく、エネルギー転換のリスクを適切な投資で提言し、国民を不可避な問題の解決に参加させる国家である。エネルギー転換という趙さんについて話すのではなく、解決法について話し合って、相談し合って、ケンカし合う潮時である。そうしないと、エネルギー転換は成功しない。
以上
もちろん、日本の社会とドイツ社会、政治制度、それから国民性は根本的に違いますが、今読んでいるReimagining Japan(日本の未来について話そう)では、色々な経営者、知識人、有名人(岡田武史、関口和一、岡田元也、柳井 正、前田新造、坂根正弘、柴田拓美、田中 均、孫正義、長谷川閑史)が興味深い事を言って、とにかく面白い。
まだ半分も読んではいませんけれども、多くの方が日本の現代社会について、「リーダーシップが不十分」、「透明性がない」という事を書いている気がします。もう、12年ドイツに住んでいないので、ドイツはどういった感じなのか、はっきりわかりません。遠い日本から見ると、メルケル首相はやさしいおばさんにしかみえませんけど、リーダーシップはないと個人的に思います。Re-Imagining Japanとこの記事を読むと、ドイツと日本はある程度同じような問題に直面していると思いました。
一人の読者の刺激でもなればと思って、訳してみました。
こちらのHPを拝見しはじめてから、クララさんのお国に更に興味を持っています。先日ドイツ緑の党議員でいらっしゃるベアベルヘーンさんのトークイベントが水道橋で行われ、出席いたしました。やはりメルケル首相が脱原発に決めたのは選挙戦略とみており、だからこそ全廃炉まで気を抜くことはできない、と力強く仰っていました。日本の緑の党(みどりの未来)はまだまだこれからのようですが、若い議員さん(各自治体の)がとてもがんばっています。
投稿情報: Makikoimafuji | 2011/08/17 12:43