もう、11月(ノヴェンバー)になって、オクトーバーフェストどころじゃないけれども、最近オクトーバーフェストについて面白い事を読んで、ここで紹介させて頂きます。
「ドイツといえば、やはり○ですよね。」
とよく言われます。○のところは、お好みによって、
A アウトバーン
B ビール
C ソーセージ
D ヒトラ
を入れて下さい。
それから、「E オクトーバーフェスト」もよく話に上がります。
ドイツ各地に収穫祭が元となっている大型移動遊園地がありますけれども、間違いなく、ミュンヘンのあのオクトーバーフェストは一番規模が大きいです。
(ちなみに、最近は嬉しいことに、「F再生可能エネルギー」、「G 脱原発」もリストに追加する事が出来ました♪)
しかし、環境王国のイメージのあるドイツには、あんなオクトーバーフェストというイメージは遭うでしょうか。
昼夜に何十万個の電球がテレゼィエンヴィーゼを照らし、スピーカーから音楽ががんがん流され、大きな乗り物は人間を乗せて猛スピードでぐるぐるまわります。これは全て電力が必要で、おそらくオクトーバーフェストに消費される電力は270万kWhであって、ミュンヘン市で一日使用される電力の13%です。そのために、43kmのケーブルが会場と18台の変圧器とつながっています。大きなテントでだけ、平均400kWを必要とされ、乗り物は300kWだそうです。
あんなに人が大勢いるので、短い停電だけは将棋倒し事故を起こす可能性はありますので、電力網は二重化されています。祭りのテントの電球の電源でさえ冗長性を設けています。テントにはガスも必要で、ガスを提供する網でさえ4kmの中さです。飲食関係は18万㎥、暖房に2万㎥のガスが使用されます。
700万人近いの人もそれぞれ携帯電話を持って使いたがるので、敷地内に臨時基地局何台か建てられます。
それに、お客さんが頂く食べ物でゴミは増え、自動車や飛行機で飛んでくる方も少なくありませんので、二酸化炭素は・・・考えたくありません。
私が小さい時に一度だけ遊園地に連れてもらわなかったです。それは古い乗り物が多いコペンハーゲンのチボリでした。それ以外の(移動遊園地を含めての)遊園地は「資源の無駄遣い」と言われました。確かにそうです。まあ、それは私の両親の方針で、たいていのドイツ人は(日本人のディズニーランド愛ではないけれども)遊園地は好きです。
ミュンヘンにしては当然、オクトーバーフェストはお金が大量に入る機会であって、祭り自体も長い伝統がありますので、「もうやめましょう」ということはなりません。しかし、ミュンヘンの市議会は社会民主党・緑の党の連立になってから、もちろん出来るだけグリーンな街を目指しています。そのためにエコオクトーバーフェストはよりグリーンな祭りになっているところです。
食器
1991年からは使い捨ての食器はもう使われていません。清涼飲料の缶での販売が禁止され、ボトルで販売されいます。そのボトルに最低1ユーロのデポジットがかかります。
水
水何軒かの食器洗いに使用された水は後ほどにトイレに回され、こうやってテントも水の再利用に貢献しています。昨年にはこうやって6400リトルもの節水することが出来ました。
電力
お手洗い等の公共施設は100%、それから乗り物の61% (あの有名な観覧車、 Olympia Looping、High Energy、 Skater、Top Spin、Break Dance、Free Fall、Rocket、Wilde Maus も)はM-Strom社というミュンヘン市営電力の再生可能エネルギーだけで動いています。それらのリンクをクリックして頂くと、大変電力を使用する乗り物だと分かります。
テントでは、本当に少なくて、5軒だけが再生可能エネルギーのみを使っています。再生可能エネルギーのkWhあたり1.53セ ントの上乗せ価格となっていますので、きっと安くはありません。
その電力は本当に再生可能エネルギーであることは、テュフという認証機関(第三者機関)が確認・保障します。M-Natur社が作る余分収入は再生可能発電所の新設に投資されています。
Schottenhamel Festzeltというテントは2005年から屋根に太陽熱集熱器を設置し、食器洗いに使われる水を温めます。公共場所(道路)の照明もLEDにかわってから、45%ぐらいの節電が出来ました。
当然、LEDを使っている乗り物は少なくありません。「ザ・タワー」という乗り物はなんと4万5千球もついています。
食べ物
屋台の10%がECC 規制2092/91の認証を受けています。その規制はEU内の有機製造方法に関する規制です。認証されている企業の材料はすべて有機野菜、有機飼育された家畜の肉ということになっています: 焼きアーモンド、チョコバナナ、ワッフル、ジャガイモのパンケーキ、チキンもソーセージも。 屋台の一割はまだ大変少ないです。特に肉は有機飼育の肉を使用される屋台はまだ少なく、Ammerという屋台はすべての家畜が有機飼育されました。
しかし、2010年には505901羽のローストチキン、69293豚のスネ肉、119203本のソーセージ(豚肉)に199頭の雄牛が食べられました。「有機飼育の肉をお客さんに食べさせたくても、そんな大量は買おうと思っても買えないんですよ。市場に出ているエコ肉じゃ足りません。」
ごみ
ごみはすぐに分別されています。警備員が隣に立って、ちゃんと分別が行われているのかを見ています。
古紙のコンテーナーは八つ、燃えるゴミ及びブリキのコンテーナーは二つ、透明ガラス及び緑色ガラスのコンテーナーは八つずつ立てられています。食べ残しも分別され、リサイクリングされています。
緑の党はさらに、有機飼育の証明付きの肉の販売、フェアトレード製品の販売を促し、テントの屋根に太陽光発電パネルの設置でオクトーバーフェストをよりグリーンにしたいと言っています。
一年に一度のお祭りだもの、わたしは許しますよ。(甘いですかねぇ(^_^;))
投稿情報: asariya38 | 2011/12/01 18:47