クララと風力発電所(フウハツと呼んでいいですか?)
三月下旬ドイツを募金活動で回った時に、シュシュと優雅に回っている風力発電所は不思議に癒されていました。ゴールデンウィークはわざと関東から三重県にある日本最大のウィンドパーク『青山高原ウィンドファーム』へ行って、自分の目と耳で確かめました。友達の海野凪子先生と女二人旅♪ 駐車場が大変に人でにぎわっていました。GWということもあったため賑わっていたと思われますが、巨大駐車場であって、きっとGWだけではないと思います。
それから、7月に兼好師匠をドイツとオーストリアに連れていた時には、ウィーンの東にあるウィンドファームも訪れて、自分の目と耳で確かめました。特にうるさいと感じていません。よく日本で「近隣住民がめまい・動悸・ 耳鳴りなどの違和感を訴える」と聞きますけれども、科学調査と呼べる調査はいまだに読んだ事がありません。ご存知の方がいらっしゃれば、一次情報源を教えて下さい。
美しき日本での風力発電所
風力発電所は遠くから見ても、近くから見てもとても面白いですから、私がGWで訪れたように、観光客が増えます。青山ウィンドファームに「風のサブレ」、「風車」等のお土産、ナウシカグッズは一つもなくて、とても驚きました。日本はどこでもその土地のお土産が買えるのに・・・
「風力発電所が建てられたら、風景がだめになる」と日本人によく言われていますけれども、それは正直日本人に言われたくありません。悪いけど、コンクリートで埋められた河川、コンクリート三脚だらけの海岸、それは、わたしは「美しき日本」と呼べません。風力発電所が建てられても、日本は美しいまま、いや、もっと美しくなります。
デンマーク
デンマークはすでに1980年に風力発電所が設置されました。(なつかしい・・・夏休みでみたことは今でも覚えています) 九州と同じぐらい面積のデンマーク(デ:43,075km3、九州:42,190km3)は風力発電所の密度が最も高い国とされ、今は5500基も稼動されています。ちなみに、その四分の三は地域協同組合が経営していますよ。デンマークの電力の二割が風力でまかなっています。
「デンマークでは観光とグリーン産業(風力発電タービン製造及び風力発電所の運営)は共存しています。逆にエコツーリズムは新しい産業になって、次々のエコツーリズムのツアーを提供する企業が生まれる。デンマークの西海岸にはVestas社の風力発電タービン製造工場があって、それからその隣接しているウィンドパークはとても人気があります。 村に風力発電博物館も出来ています。」
と、ソーレン・クローン、デンマークタービン製造業者協会がコメント。当然、製造業者団体がポジティブなことしか言わないと言えますので、調査の結果をみましょう。
風力発電所が増えてもデンマーク人の意見はかわっていません。1991年と2001年の間、使用電力の風力発電の割合は6倍も増えたのにもかかわらず、2001年の時点では65%のデンマーク人は「風力発電所の増設は支持しています」といって、1991年と1996年の調査では同じ65%になっています。
2009年に同じ調査が行われたところ、「風力発電所の増設は支持しています」ヒトはなんと91%に増加しました。さらに、風力発電所の隣に住んでいる人は10人に8人も「風力発電所を増やしてもいい」と答えました。まず、デンマーク人の風力発電所の支持率がとても高いです。
そして、観光も減っていません、すでに1980年に風力発電所を設置されたデンマークの観光は1980年から50%も増加しました。前後の観光客の意識調査は行われていなませんが、風力発電所が多いからといって観光が減る・増えるということではないのはあきらかです。
イギリス
それから、2000年に建てられた英国のノーフォークにある(当時英国最大)風力発電タービンの見学が可能であって、平均一日200人の観光客も訪れ、夏では500人まで訪れました。あまりにも人気があって、住民は二基目を申請して、それは2003年に建てられました。
独立している第三者機関が行われた調査で、スコットランドのアーガイル・アンド・ビュート地方を訪れた観光客が質問されました。その地方はスコットランドで最も風力発電所密度が高いです。その上、自然や風景が目的で訪れる観光客は圧倒的(48%)に多いです。
インタビューされた観光客の40%だけは風力発電所があったと知って訪れ、さらに43%も「風力発電があるから訪れた」、さらに43%は「風力発電所があってもなくても、来る」と答えました。
8%だけは環境にいい影響はないと答えました。つまり、風力発電所があって訪れた方は圧倒的に多いです。
風力発電所の存在は、再度に訪れる事を影響するについて聞かれたら、91%は「風力発電所の存在に影響されない。もう一度行きたい」と答え、残りの6%は「風力発電所があるからこそも一度行きたい」
3%だけは「風力発電所があるから、もう来ない」と答えました。
回答者の80%も「チャンスがあったら、風力発電所の見学がしたい」、54%が「是非見学したい」と答えた。
5人に一人だけは興味がありません。
様々な調査で観光客に聞くと、79-94%は「風力発電所があっても、是非もう一度行きたい」、6-8%は「風力発電所があるからこそ、もう一度行きたい」。「風力発電所があるから、もう来ない」と答えたのは4%だけでした。
それから、ドイツ
もちろんドイツでも「風力発電所があると、観光客が来なくなる。せっかくのバカンスの楽しみを台無しする」という意見は幅広く信じられていました。風力発電所の反対派はただこれを主張し続けていますけれども、根拠はありませんでした。そのため、「Wirkung der Windenergie auf Urlauber」という独立調査が依頼されました。
対象は最後のバカンスをドイツ国内で過ごした2063人のドイツ人でした。
74.5%もは風力発電所を邪魔と思っていなく、さらに30歳以下の回答者では86.6%も邪魔ではないと思っていました。
子供のいる回答者のわずか5.4%だけは風力発電所を邪魔だと思っていました。
2005年の調査に、「昨年のバカンスに景観を壊している事を見かけたんですか。」という質問に対して、たいていの回答者は「ありませんでした」(82%)と答えます。風力発電所はたった3.3%、それから高層ビル(0.8%)、自動車・交通(1.1%)、ゴミ(1%)、環境汚染(0.9%)、その他(5.9%)、「バカンスは国外」(2%)、わかりません(3%)です。
「もっとも景観を壊しているとはなんですか。」という質問に対して、原子力発電所、火力発電所(69.6%)、工場の煙突(49.3%)、高層ビル(40.5%)、無線通信の基地局(31.3%)、高電圧送電(29.1%)、風力発電所(24.4%)との答えが出ました。(日本で同じ調査を遣ると、どんな結果になるか・・・知りたいですね)
同調査の質問、「バカンス先で風力発電所が立っていると分かっていたら、バカンスを別の場所にしますか。」に対して、15.3%だけが別の場所にバカンスをすると答えました。
「観光客がなくなることは、ただの偏見です。」という結論になっていますね。
原発の方が観光が減るだろう。
投稿情報: asdf | 2011/12/26 09:14
コメント欄に書ききれないほど書きたい事があるので、
冬休みの宿題ということで
良いお年を!(いい加減良い年のおじさんが描くのも(^_^;))
投稿情報: asariya38 | 2011/12/26 12:38
はじめまして。ラジオの文化放送「くにまるジャパン」でクララさんのことをだいぶ前に知りました。それ以来、この八百八町を時々見ています。
風力発電所と近隣住民の健康についての科学的調査の一次情報源をお探しのようですが、
2つ見つけたのでお知らせします。
http://www.env.go.jp/press/press.php?serial=12319
http://www.health.state.mn.us/divs/eh/hazardous/topics/windturbines.pdf
上のURLは日本の環境省の調査、下は米国ミネソタ州の保健当局が行った調査です。
米国のものは”Public Health Impacts of Wind Turbines Minnesota”で検索すれば
一番上に出てきます。ブログ作成の一助となれば幸いです。
気が向いたらまたコメントを書きます。それでは良いお年を。
投稿情報: 火曜日?太る肉! | 2011/12/31 09:13