空き部屋がある人は、当然、その部屋を貸すことにします。
屋根又は土地を持っている人もそれを貸す事が出来ます。
その屋根の上ではけっしてマリー・ポッピンズごっこや、やねの上のカールソンごっこをするのではなく、屋根を太陽光発電装置を設置する目的で貸し出せます♪
部屋を貸すのが例えば、一、二年でも可能ですけど、ドイツの屋根は20年の前提で貸し出されます！それはドイツ法律上で保証されている買取の期間ですから。
しかし、どうすれば、貸し出せるのか？屋根に大きな文字で「賃借人募集中」なんて書きませんよね。まあ、書いても下から読めないかもしれません。投資家がヘリに乗って屋根を探している事もないしね。
ドイツでは、そのために、オンラインの「屋根提供掲示板」Dachboerseがあります。
屋根に太陽光発電パネル設置しても良いよという人が登録します。投資家に屋根を貸す事だけでお金が入ってきますから、良いでしょう。
もちろん、理想の屋根は日照時間の多い南部、南向き、28度の傾斜度、隣に高木や層ビルがなく、最低に50平米メートルのある面積と言われてるようですけど、実際は違う建物が多いでしょうね。しかし、たまたま建物を持ってはいますけど、建築家や太陽光発電の専門家ではない限り、自分で太陽光発電パネルを設置するのはハードルが高いです。普通の給料の人に高すぎるかもしれませんけれども、一軒家が多いドイツでは、少なくとも屋根を貸すことが出来ます。
固定価格買い取り制度は【お金持ちはソーラーパネル買えるのに対して、貧困層には不利】という偏見はあるようですが、例えば、貧乏農家も収納庫の屋根を貸し出すことで、お金が入ってきます！高い太陽光発電パネルを買わなくてすむので、貸すのに何のリスクもなく、投資家はリスクを負います。
例えば、こういう宣伝：
場所 （郵便番号）
面積: 266 ㎡
屋根: レンガ
傾斜度: 20-35°
方向: 南西 225°
電力： (kWp): 33,25
建物: 農家の倉庫
こういう例は、今ではもう1000件以上あります。
なんと、そういう専門掲示板だけではなく、普通の物件賃貸・購入ページの一つのカテゴリーには「屋根」も出ています。
ベルリンの場合はこんな感じ：
どれぐらい稼げるかというと、もちろんその面積によります。
20㎡の屋根と100㎡の屋根は当然違いますが、一般的には一平方メートルあたりに売り上げの50-80％が貸し代がもらえます。
その上に、賃借の契約金ではすでに5000-20000ユーロがもらえることもあります！
例えば、240 m2の使用面積、南方向の30 kWpパネルでは、総合賃借： 12000ユーロになります。一括でもらうか、6000ユーロや2000ユーロの分割払いでもらう事もあります。
屋根の下に住むだけで、何千ユーロが入ってくるのはおいしい話でしょう？
素人にはもちろん、掲示板に何を書けば良いのか、分かりませんので、まず「屋根提供掲示板」の専門家が屋根をみて、電力網への接続は簡単なのか、日照時間、傾斜度等々と色々評価してきます。
「この屋根はこれは太陽光発電に向いている」と判断されれば、屋根が掲示板にアップされ、すぐに数百人もの投資家がご覧になります！もちろん、まだローンを払っている家もあるでしょうから、そこで銀行も絡んできますけど、銀行も協力的だそうです。「是非うちで投資してください」と。（お金が入ってくるのは、どの銀行も歓迎するかもしれませんね♪）
日本でも、2月に、「発電会社が家庭の屋根を借りて太陽光発電事業をできるようにする「屋根貸し」制度を、今夏までに新設する方針を朝日新聞の取材に明らかにした。」と朝日新聞で報道されましたが、その制度はどこなのかしら？もちろん等というサービスはありますが、みて難しすぎて、普通の人、農家はおそらく「ビジネスパートナー」になろうと思っていません。そして、市町村単位で屋根の貸し出しも促進されているようですが、自分の住んでいる市町村はそうしなければ、一般人はどうすればいいでしょう。色々探してみて、ツィッターにも聞きましたけど、もう少し分かりやすいビジネスを提供している会社は出来ないのかな？
なんて素敵なアイディア。
ただ、日本の一戸建ての場合、都市部の人は狭い家だし、マンションだと共有財産だから勝手に設置できないし（多分利益は共益金になるかと）
可能性があるのは、田舎で、かつもしかしたら耕すことを諦めた畑とかを所有しているお年寄りかもしれませんね。
これ、まだビジネス化されてないなら今がチャンスかも
投稿情報: なっち | 2012/07/11 10:20