昔は、みどりの党は「統制と戦い」というイメージが強かったです。
つまり国会議員であっても、スーツは絶対に着ない、(定期的に会う趣味仲間の)活動は絶対にしない、教会は絶対に行かない、結婚は絶対にしないということでした。あのしつこさが子供の私にかっこよくて、今でも覚えています。(だって、大の大人、国会議員は皆と違うことするんだ!)
みどりの党もこの30年かなりかわりました。シュテュットガルトという町に、21日の市長選にみどりの党の候補者がが当選しました。みどりの党の市長は全国に山ほどいますけど、この人は特別です。シュテュットガルトは16年も連続同じ(CDU=保守党所属の)市長をつとめていただけではなく、保守党は38年間もシュテュットガルトを政権を握っていました。ドイツ州庁所在地ではみどりの党市長がはじめてであって、ドイツメディアではなく、ビジネスウィークまで大きく取り上げられました。なにしろ、61万人のシュットガルト(有権者41万人)、1078万人のある州は自動車業界が強い。ポルシェ、ボッシュ、ダイムラーの他には、ツァイス、SAPの本社もあります。
シュテュットガルトが位置しているバーデン=ヴュルテンベルク州の州知事は2011年に、みどりの党の候補者が当選しました。(保守党が58年も政権を握っていました。) 社会民主党の候補者は第一選挙の結果(15.1%)を見て、辞任してから、クーン市長は第二次選挙で票の52.9%も獲得しました。無所属(保守党、自民党及び自由有権者の党支援)の候補者は45.3%。
結果は「市民(=ブルジョワ)もみどりの党に投票するようになりました。」であるという声は大きく聞こえます。 連邦議会の総選挙も一年弱で近づいていますので、保守党の敗北は有権者に影響を与えるかどうかは論議されています。 ただ、見逃してはいけないことは、バーデン=ヴュルテンベルクも非常に裕福な州ではあります。製品の輸出だけで何10億ユーロも稼いだり、自治体もほとんど黒字、失業率はその名に値しない程低いです。学級崩壊が論じられている中、バーデン=ヴュルテンベルクのPISA調査の成績は群を抜いています。 ドイツ全体に問題となっている事は、バーデン=ヴュルテンベルクで問題となっていません。
つまり、バーデン=ヴュルテンベルクのみどりの党成果ははたしてドイツ全国にも使えるかとなると、そうはならない可能性はあると思います。フクシマ後の調査ではみどりの党の支持率は24%までも登りましたけど、2012年10月17日の調査によると、11%に戻っています。
裕福なバーデン=ヴュルテンベルク州では自宅(一軒家)に太陽光発電モジュールが乗せられるかどうかのことを心配していますけど、人口の一番多いノルトラインウェストファーレン州では学校教育、国家の借金等々が気になっています。
ハンブルクでも保守党・みどりの党の連盟はありましたが、教育制度の改革をしようとしたところで、保守側の両親(特に裕福な医者、弁護士等々)が反対して実現できませんでした。みどりの党が全国でも通るまでは遠いと思います。 それでも、シュットガルト市長になったのは嬉しいです。頑張って!
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