私はどの前売り券を買う事は三つの原因で決まる。
※ 好きな監督
※ カンヌやサンダンスで賞を取った
後は、ドイツ語圏の映画は必ず見る。まあ、それはホームシック防止対策でもあるけど。ドイツでは絶対見ない映画だって見ているから。今回「希望の国」の前売り券は多分何ヶ月前に買いました。おそらく、まだ撮影中の時期で、前売り券発売の最初の何日でした。
「園子温」という名前に、前売り券にの、あの立ち入り禁止テープが見えただけ。
映画を見たときにも頭に「園子温!」と「放射能?」しか知らなく、みていました。
そして、非常によかった。今年のTop5の映画は日本も邦画であって、その二本も園子温作品です。
レビューが遅れてきましたけれども、出来るだけ多くの方にこの映画を見てほしいので、ようやく書きました。おそらく、「恋の罪」等の園監督の作品だから、「苦手だ」と観ない方もいらっしゃるでしょうけど、「希望の国」はおとなしいぐらいですよ。エロもグロはありません。
日本映画の最近の傾向は、なんでも涙頂戴物にすること、観て泣くことだけですっきりするもののだと思います。、その映画の何か深く心の奥に感じて想って、持って帰ることはないように思います。ハッピーエンドに終わるのがほとんどだし、それはとてもつまらないです。
こういうスタンスで原発事故を扱った映画を撮るのは、簡単に薄っぺらの感動映画が簡単に撮れます。押し付けがましいストーリーも簡単に出来るでしょう。しかし、園子温は園子温であって、当然アプローチが違います。
長島県という長崎・広島・福島の融合フィクション県を舞台にある家族を中心に物語が展開していく。近辺にある原発が地震で爆発している。20km警戒区域内に住んでいる人は、避難させられますが、酪農家の一家は、すぐ隣の家族はは避難させられるのに、避難せれません。当局に聞いても何も言われません。お父さんは若夫婦に逃げるように説得して、アルツハイマー症の妻と二人で居残る事にしている。若夫婦は子供を授かって戸惑う。
と、とても簡単な要約。それ以上は語っていはいけないと思いますけど、非常に良くできている映画です。それに、あの演技!もう、すっかり夏八木勲と大谷直子に惚れました。凄すぎます。ラース・ヴォン・トリアの作品にしか見ていない演技です。
監督が福島の現地を訪れて、当事者と話した事が元になっているとの事は非常によくわかる、観客にけして答えを委ねる事はない、非常にリアルなフィクションです。答えを探そうとしていると観客が必死になります。
それがつらいはつらいと思いますが、映画は楽しい事だけではありません。映画もアートですから、人を考えさせる、教育する役割を果たしていると私は思っています。
初日から一カ月が経っていますが、地方では12月公開の映画館もありますので!首都圏でもまだまだ見えますので、是非上のリンクで近くの映画館を確認!この映画を見るのが、選挙が近付いているから、有権者は観るべきです。
あの日の気持ちは忘れたくない
あの日の気持ちは忘れてはいけません。
>日本映画の最近の傾向は、なんでも涙頂戴物にすること、
>観て泣くことだけですっきりするもののだと思います。、
>その映画の何か深く心の奥に感じて想って、
>持って帰ることはないように思います。
>ハッピーエンドに終わるのがほとんどだし、
>それはとてもつまらないです。
まったく同感です。
そういった意味で最近の日本の映画やポップスはつまらない。
投稿情報: Shedoesitright | 2012/12/05 00:38