トロイエンブリーツェン市の一部であるフェルトハイム村はとても小さな村です。道路の数は四つだけあって、ビールス期のドイツなのに、居酒屋もありません。
それでも、フクシマ以降には一週間当たり250人もの視察者が訪れて、その3分の2は外国籍の方です。つまり、一年に、フェルトハイム村民一人に当たって、40人の視察者も訪れます。若い人も村に引っ越して、村民の平均年齢はなんと48歳です。ドイツの首都であるベルリンでも市民一人に当たって、40人の観光客が来ています。いったい、この村のどこがすごい?
ベルリンが近くても、ここの村は貧乏です。500年前にマルティン・ルーターが訪れたらしく、ドイツの演歌歌手も一度訪れたそうです。バスは一日に六回だけ通って、パン屋さんは朝に車でパンを売っています。村の中心は一つの道路で、それが行き詰まりにあります。人は偶然に通ることもありません。120人の仲間だけ暮らしたい印象だけど、やはりよその人に依存したくなくて、この村は注目されました。
この村には1年前にドイツ全体の課題となっているエネルギー転換を完成させました。世界中が電線網、太陽光発電業界の機器等々と論じている間には、この村は大手の電力会社に別れを告げました。村民の電力と熱は風、トウモロコシと豚の糞で作られています。村の中では自分の電線網を引いて、光熱費のコストが激減しました。
最初は5つの風車を立って、地元のサッカーチームは自分の投光照明を持つようになった。 「風車はきれいではないかもしれないけど、大変ためになるので、誰でも受け入れています。」と市長。1920年代にはすでに風車があって、それが水道が要求する電力に使われたそうです。1990年代には最先端の技術を用いた風車が設置され、それから数はみるに増えました。そして、村民は誰一人も反対しませんでした。ドイツの農家のことわざ通り、「自分の豚だけがくさくない」どおり。自分で全て決められたからです。
2009年にはバイオガスの施設が建てられ、当初は豚小屋の暖房、それから町工場の誘致に使っただけでした。熱が多くあまって、最初から村民の暖房にまで回されました。養豚場は熱に変わって、トウモロコシの栽培もさらに有意義になりました。
暖房熱は地産地消で出来たため、「目の前に作られている風車の電力も使いたい。ただ売電して、自分は原発の電力を使っているのはおかしい。」と村民の声が上がった。大手電力会社のEonから電線網を買い取ろうとしていたところ、電力会社は村民はいずれか降参すると思っていたでしょうけど、買い取らせなかったです。しかし、村民を見くびった。そんな簡単に負けません。
買い取る事が出来なければ、自分でケーブルが引けると、30世帯以上のケーブルは自分で繋いでいて、農協と市で会社を立ち上がりました。村民一人ひとりは3000ユーロも払いました。EUの起債と助成金もあって、実現できました。
今は村全体の熱はバイオガス装置が作って、風車が電力を作っています。利益を生み出さなくて良いですから、電力費は打ち負かすことの出来ない安価です。Eon Edisという大手の電力費は1kwhあたりに24セントでありながら、フェルトハイム村では16.6セントだけ払っています。10年後では、起債は償却されているため、もっとやすくなるでしょう。
12年の2月にはマイナス24度になっても、家が寒いと文句を言った村民は一人もいません。石油の価格が上がる二つ入れて、お得をしたと村の方が主張。16万リトルの節約することが出来、さらにバイオガス装置の運営のため二人を採用することが出来ました。
もちろん当時は色々不安はあったけれども、2009年に赴任したクナーペ村長(みどりの党ではなく、自民党)は村民を納得するのに時間もかかりました。バイオガス設備じゃ足りなく、それが故障する際のバックアップとして二つ目の設備を設けました。
「私たちは大手企業より一層安全を保証しないといけない。」と村長が説明。最初には、実現できないといわれたものは実現できました。42歳の村長の座右の銘は「誰もやっていないということは、実現できないことではない。誰かやってみないとわからないだけだよ。」
フェルトハイム村にならって、まわりの村のおおよそ2300人も同様に独立したくて、動き出しています。2000ユーロぐらい協同組合(Genossenschaft)に出して、実現に近づいています。自分の地域に投資することで、自分の生活の質にも投資しています。協同組合の利潤が出れば、それは地元のスポーツ協会や消防団に出されています。プロジェクトも全て自分で企画していて、遠い都会の鼻の高い投資家と喧嘩を売らなくて良いことです。
村には今は人民軍の元基地にソーラーパークが出来ただけではなく、巨大逐電施設も計画され、「再生可能エネルギー情報センター」もあります。そのホームページはスタートページから英語になっているぐらい世界的に注目されています。「見学・視察」が一番上に書いてあって、いかにも視察でにぎわっていることが解ります。
ちなみに、視察はドイツ語、英語、スペイン語とフランス語で提供されています。(200人だけの村!すごい!なかなか真似できない!)
今はフェルトハイムには43基の風車がまわっています。風車の立っている土地の賃貸は農協がもらって、村の財産が増えました。
そして、居酒屋やレストランを開店したい人も出て、村は活気を取り戻した。
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